Joさんの旅情報

こころが熱くなる卒業式

2011年5月


ネパールの人口は2600万人。都会のカトマンズとポカラ以外の地方に住んでいる人達は2200万人でほとんどが農業で生活しています。特に西の山間部はパキスタンに近く貧しさが厳しい地域です。地方では最近まで女性が学ぶ機会が殆んどなく、水汲みと家事が一生涯の仕事でした。そんな地域で共通試験をパスした優秀な女性を2年間ポカラの寄宿舎に住まわせて女子大に通わせ、そのすべての費用を負担し、人間として先生として女性として成長させる活動をされている日本の教育者がいらっしゃいます。ネパールの女性に革命を起こしたいのですとおっしゃっておられました。

そんな2年間の寄宿舎を卒業してゆく式典に参加してきました。卒業してゆく女性たちのはつらつとした振舞い、輝く眼差し、こころからの感謝の気持ちに胸が熱くなりました。
2年前に寄宿舎に入るのに、家から歩いて6日かかってバス乗場まで来た人、ポカラに来て初めて車を見た人達が立派に成長し、今日卒業して自分の田舎に帰って行きます。それぞれの田舎で女性の自立を説いてくれることでしょう。

元ネパール国日本大使の挨拶に「建物を作って頂くこともありがたいですが、ネパールの若い人に教育の大切さや女性の自立、人を思いやる心を根付かせてくださった事に御礼を申し上げます。」と、工業製品を作って輸出し世界に便利を提供することも重要なことですが、日本人にしかできないことが他にもたくさんある事をこの卒業式で感じました。
ポカラにて。


Jo


一年中あちこちと飛び回るJoさんのさまざまな視点からのリポートをお楽しみ下さい。