Joさんの旅情報

またまた世界の要衝をたずねて

2009年5月


エジプトのカイロから車で二時間半走るとアフリカ大陸とシナイ半島の根っこに位置するスエズの街に到着します。140年前にエジプト政府がフランス政府から資金を借りて運河を作ったのがスエズ運河の始まりです。それまではアフリカ最南端ケープタウンを廻るのが一般的なルートでした。

現在では地中海と紅海を結ぶこのスエズ運河は、ヨーロッパとアジアをつなぐ唯一の水路として世界経済と流通に大きな貢献をしています。幅300m、長さ45kmを地中海と紅海の37cmの海面差を調整するために三つの水門を設けて大型船の運航を可能にしています。運河沿いにたたずむ僅かの間に、目の前を巨大なコンテナ船が同間隔を保ちながら5隻通り過ぎて行きました。

壮観とはこういう光景を言うのでしょうか。昨日、目にしたアスワンハイダムもそうですが、これぐらい先を考えた設備投資ができるのですから未成熟な教育や産業にも国力を集中して欲しいと感じました。3500年も前の建造物ピラミッドやスフィンクスは解説のしようがありませんが、今回の旅での感動はやはりナイル川の悠々たる流れとその水面に沈む夕日の美しさでした。


Jo


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