Joさんの旅情報

ドーハレポート

2005年5月9日


4月9日土曜日から今日(20日)までカタールのドーハに行って来ました。オイルと天然ガスで儲かってる国のダイナミズムに驚嘆し、イスラムの人々の生き方 と考え方に興味と敬愛の気持ちで一杯になりました。しばらくはイスラムの人達を深く知ってみようと思っています。

ヨーロッパもアメリカもそれなり素晴らしいですが、それとは全く異次元の発想と思想で生きてる人達にアメリカ的民主主義を押売りしてもうまくいかない事は自明の理であることがよ~くわかりました。イスラムは宗教ではなくそこに住む人達の生まれから死ぬまでの教義なのです。


カタールはペルシャ湾に突き出した半島で秋田県ほどの大きさです。もともとは砂漠でラクダと遊牧民ベドウィンが平和に暮らしていました。そこに石油と天然ガスが発見され、宝の山に人が群がるが如く、西洋文化が押し寄せ、国の様相はガラリと変わりました。

天然資源のお陰で、医療、教育、水光熱、税金等の国民負担はなく、ランドクルーザーに乗り、カタール人の数倍の出稼ぎを雇い、豊かさを享受して。関西からドーハに直行便が週四便就航し文化の異なる街が、11時間で結ばれるようになりました。

ドーハの悲劇、アルジャジーラで有名になりました。アラブ諸国のなかではイスラム教の戒律は厳しい方で街を歩いてるカタリアン(カタール人)女性は目の部分だけ開いた真っ黒の衣装をまとい黒い手袋をし、自分の家族と主人以外の前で髪と膚を出す事は無いそうです。嫁いでも主人の父やその男兄弟に顔を見せる事は一生涯ないそうです。

一夫多妻のしきたりにおいても凡人の私にはとても理解出来ない代物でした。アッラーフ・アクバル(アッラーは偉大なり)という感じでした。もっと知りたいイスラムの奥深さの一端に触れたカタリアンの爺さんとの水煙草楽しみながらの話でした。
 
 

カタールのアルジャジーラはイラク戦争報道で一躍有名になりました。ドーハにある放送局です。同じニュースソースでも、それぞれの地域により伝える内容やニュアンスが異なります。

特にイラク戦争報道においは、ヨーロッパ、アラブ諸国、アメリカなどで聞くニュースは全く違っていました。アメリカ報道の対極にあるそのアルジャジーラの本社ビルから数十キロしか離れてないカタール砂漠のなかに米軍一万人以上が駐留する前線基地があります。複数の滑走路から飛び立つ戦闘機群の爆音が、数百キロ先に戦場がある事を感じさせてくれます。

その狭い国土のなかに、相反するものが存在する不思議を感じました。
アルジャジーラと米軍基地、イスラムの教えと極めつけ豪華ホテル、いよいよ凡人には理解できなくなりました。アッラーフ・アクバル (アッラーは偉大なり)でした。

一年中あちこちと飛び回るJoさんのさまざまな視点からのリポートをお楽しみ下さい。